入居初期費用の支払いのイメージです

賃貸借契約をする際に宅地建物取引業者(不動産屋)は契約前に重要事項説明(35条書面)をすることが義務付けられています。これを怠ると、指示処分や免許停止処分を受けることがあります。

実務上では賃貸借契約の前に入居初期費用の支払いを要求される場合があります。

今回はこの契約前の入居初期費用の扱いについてレポートしたいと思います。

 

申込時に三つの日付を設定する

お部屋を案内してもらい、気に入ったら、不動産屋にお願いして、入居する際に必要な費用の清算書を頂くことになります。

この初期費用の計算に必要な入居日を忘れずに設定します

入居日が決まっていないと、日割りの家賃の計算が出来ませんので、申込時に必ず必要になります

次に契約日を設定します

契約を完了していないと、入居は出来ませんので、入居日より前に設定します

そして入居初期費用の支払い時期を確認します。

通常は契約前に日付が設定されているものが殆どです。

契約前に契約金を受け取ることは宅建業法上違反となります。

①入居日 ②契約日 ③契約金の支払い期日の設定は忘れずに

 

宅建業法上は重説前に契約金を受け取ってはならない

お店で物を買った際は、支払いと同時に商品が手に入る同時履行の関係が成り立ちます。

お部屋を借りる時はちょっと違います。

契約(重要事項の前)前に入居費用を支払うのが一般的になっています

これは賃貸借契約ではキャンセル料をとれない為にそれを防止する為の意味合いが強いです。

それと借主・不動産屋・貸主の仲介をしなければいけない為、スケジュール的に同時履行は難しくなっています。

例えば、申込をすれば無料でお部屋を止めることが出来るので、お部屋を止める目的で複数の不動産に申し込みをするのを防ぐ為です。

これをされると、不動産屋もオーナー様も保証会社も振り回される事になり、色々と迷惑がかかります。※申込した段階では必ず入居審査が入ります。

同じ保証会社への申し込みは出来ない場合があります。

注意したいのがここでの支払いを要求された費用とは『預り金(申込金)』ということです

契約金の一部(家賃の1ヶ月分)であったり、全額であったりします。

※契約金・申込金・預り金の意味をはき違えている不動産屋は結構います。

預り金であるので、契約内容を確認した上で納得がいかなければ、全額返金されます。

契約もしていないのに大金を支払いたくないと思うのは当然の事ですので、契約と同時に契約金を支払う形でも大丈夫か、前もって不動産屋に確認しておきましょう

それが出来ないというのであれば、先に重要事項の説明を受けたいと申し出ましょう

重要事項説明を受け、契約書に署名・捺印した場合は費用は戻ってきません

入居前であれば、敷金は戻ってくると思いますが、慎重に契約して下さい。

契約とは安易に行うものではなく、慎重に行う性質のものです。

これに対し、賃貸住宅における手付金は禁止されています

手付金に関しては意味合いが違ってきますので、別記事で紹介させて頂きます。

 

ケースバイケースで変わってくる可能性も

申込日から入居日までの設定が1週間ほどと短期間であった場合は、先にクリーニング等を急がなければならない為、入居の意思表示の確認として、金銭を要求してくる場合もあります。

この際の金銭も『申込金』としての性質になります

物件の中には、契約が決まってから畳の表替え等のクリーニング手配するものがあります。

不安にならない為にも、入居日は申込日から2~3週間先に設定するといいでしょう。

またトラブル防止の為に契約金の支払い時期を申込時に確認し、早急に重要事項説明だけでも受けたいと念押ししておけば完璧です。

不動産屋はたくさんあって、賃貸専門の不動産屋の場合、素人に毛が生えただけのような担当者や悪質な業者もいますので注意して下さい。

悪質な業者は契約金の返還を拒絶する場合もあります

 

入居の意思が固いのであれば

入居の意思が固いのであれば、双方のトラブルや不安な気持ちにならない為にも、入居審査が通過したら、すぐに契約を行いましょう

オーナー様や不動産屋としても、契約を早急に済ませてもらえるなら、安心できるので、入居日を少し先伸ばしにするような融通もききやすくなります。

逆に、入居日と契約日を近くすることは好まれません。

 

今回のポイント

①申込時に入居日、契約日、契約金の支払い時期を確認する。

②契約前に金銭を要求された場合は、『預り金』『申込金』としてなのか確認する。

領収書もしくは預り証をもらう。

③重要事項説明前であれば『契約金(申込金・預り金ではないもの)』の支払いを拒否できる。

④申込金を支払い済の場合、残金の支払いは、契約時に支払う。

 

この記事を書いた人⇒アゾウ不動産販売株式会社

 

 

 

 

投稿者プロフィール

azousan
azousan代表取締役
アゾウ不動産販売㈱代表の阿座上です。東京都府中市で小さな不動産屋を営んでおります。京王線東府中駅周辺に特化して営業に励んでおります。毎日オーナー様向けに様々な情報を提供して行けるようにブログを書いています。ご興味が少しでもお有りでしたら読んで頂けると幸いです。自社の公式ブログ(※別サイト)ではお客様向けのコンテンツを発信しています。